日
08
5月
2011
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昨年暮れにリニューアルされた常磐道友部サービスエリアにて休憩です。
はてこれは何かしら。この壁の模様はどうやって作っているの?近づいていくと少しづつ姿を現します。なんとタイルでした。それも変な形を変な張り方をしたタイルです。初めてみました。設計者の遊び心でしょうか。判る人には判る楽しい趣向です。その一方でタイルの役割が大きく変わってしまったことに気づかされます。
外壁に使われるタイルは元々はレンガのフェイク。レンガは壁や柱を成す構造体です。そのレンガの上に見栄えを良くするために覆ったものがタイルです。タイルの語源はラテン語の「テグラ」覆うという意味だそうです。
日本では関東大震災で被害を受けるまではレンガ造が認められ銀座界隈は異国風情で華やいでいました。震災後はレンガ造は認められずコンクリート造をレンガ風のタイルで覆うことになりました。
外壁タイルの色は焼成温度や時間などで調整する方法と釉薬をかける方法でした。その後技術は改良を重ねバリエーションに富むタイルが生まれています。
本来タイルはその下地を保護する目的がありました。そのためタイル間の目地はセメント系の材料を詰めていました。その目地の厚さを調節してタイルが落とす影をデザインして立体感を出したりしていました。
今日紹介したタイルで気になることは2点あります。一つは形状です。
タイルは心太(ところてん)のようにして粘土を金口から押し出して作る方法と、乾燥した粘土の粉を型に入れてプレスする方法があります。
友部SAのタイルは表面が荒れていて、それぞれ違うので恐らく前者の心太方式ではないかと思います。
次に張り方です。タイルを固定するにはモルタルの他に接着剤による方法があります。その他には金属レールに乗せる方法もあります。木造だと後者の乾式方法です。
友部SAは接着剤によるもので目地は詰められていません。接着剤が下地保護に使われています。接着剤であればタイルの張付け面に裏足と呼ばれる突起状のものは不要になります。
タイルだけでも随分進化しました。タイル本来の目的の覆うこと・保護することから離れ化粧することに特化された例です。
友部SAはリニューアルされました。前の施設はかの黒川記章氏によって武家屋敷をモチーフに1984年に建てられました。氏の「花数寄」に至る以前の落ち着くたたたずまいの建築でした。その寿命は25年。高名建築家をしても儚いものです。
このころ垣間見られた日本の伝統・文化も25年経つとすっかり様変わりしてしまいました。