19

5月

2011

「地域おこしと6次産業化」-臼井真美

 すずらん会-北品川のカレーハウス・ロビンソンクルソー主催の少し変わった異業種交流会。真面目に勉強する会でいつもどなたかと名刺交換をしています。

 今日の講演は「これからの地域おこしと6次産業化」と題して、臼井真美さんが講師を務めました。

 

 いきなり6次産業とは何か。正確には6次産業化です。農林水産省が進める1次産業(農)と2次産業(工)と3次産業(サービス)の連携によって第一次産業を活性化させ地域ブランドをつくっていこうとする政策だそうです。その1次・2次・3次をかけて6次産業化だそうです。掛け算なら1次産業がなくても6次だな、足し算なら3つ合わせないと6次にならないと思いながら臼井さんのお話しを聞いていました。

 結局のところ農産物を加工して販売するということで、少し前に大変な話題となった花畑牧場の生キャラメルみたいなことかなと想像しました。

 実際にはレストランと契約栽培やジャムやケーキの加工品製造であったり、修学旅行で農業体験で農家に泊まったりとユニークな取り組みも行われています。

 目的とするところが農家の収入のアップや後継者問題の解消と言われます。しかしその背景にはTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)によって農家の収入減が不安視されています。そのため従来よりも差別化・ブランド化して認知度を上げて高付加価値を得て、海外からの輸入生産品に対抗しようとしています。すでにブランド化ができている農家はTPPに対して拒否反応はないそうです。

 

 臼井さんご自身ユニークな方で経営修士MBAをもっておられ、日頃は農業関連の経営コンサルをされながら、休日はもっぱら農家に変身だそうです。畑仕事があるので終日家を空けることはなかなかできないそうです。 働き者です。お見事!

 

 私たちは自身の能力を高め専門特化してより高い収入を得ようとしています。そこで得た収入で自ら生産できないものを購入しています。

 特に建築家が日頃必要な職業か怪しく感じる時があります。経済成長の時期にはネコの手も借りたいくらいに必要とされたのでしょう。しかし人口が減少して空家も10%になる状況で、毎年建築学専攻の学生を輩出して、建築家の過剰供給のきらいを感じます。

 

 もう亡くなられて久しい薬師寺の宮大工であった西岡常一氏の言葉を思い出します。宮大工として仕事がないときは畑仕事をする。決して住宅などの仕事はしない。仏に携わる仕事をしているので住宅の仕事をすると腕が汚れる。という表現をされていました。

 その言葉を自分なりに解釈すると、住宅のような仕事だと仏のための仕事とは違い緊張感が失われ仕事も雑になり妥協もしてしまう。そして、技術の低下を招いてしまう。それならば大工仕事に暇ができたと時は作物を作り自分たちの食料は自分たちで賄う。と言うことではないかな。

 

 普通に私たちも兼業農家などになればいいと思う。しかし臼井さんのようになれる人はそうそういない。

 本業の他に週の何日かを第一次産業に従事する生活スタイルになれば、都市はもっと集約され郊外はもっと自然豊かになれたのではないか。ヒートアイランドも都市周辺の自然が緩和してくれるであろう。もしかすると都市と係わりを持ちながら自然の中で暮らすスタイルも生まれるかもしれない。中途半端な集中と冗長的都市化がいつの間にか感覚を麻痺させている。

 私自身地方出身者であるがゆえ都心でも農業があってもいいのにと思ってしまう。そこで都心は山手線内にして高密度に集中させて、その外側は牧歌的なスペースにと空想する。ヨーロッパの城郭都市のイメージ。それをもっと高密度に城郭の外は畑に・・・戯言はそのくらいにしておきましょう。

 

間取りっち
建築コンシェルジュ

一級建築士事務所

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