木
18
8月
2011
中小企業家同友会品川支部の8月例会の講師は㈱コバヤシの小林初江社長です。先代のお父様から表具材卸業を引継ぎ現在では年商23億円のインテリア資材総合商社として大きく発展させました。その原動力になったものは常識を疑う経営姿勢と緻密な経営指針づくりにあるようです。
50年を振り返って「今は人生も会社もHAPPYだ」とおっしゃいます。そのもとになっているものが経営指針だそうです。
最初はコンサルタントの方と一緒に作られたそうですが、どうもその作り方に納得できず結局ご自分で作り直されました。今は自分で作って幹部社員の意見を聞いて最後にご自身でまとめられているそうです。そして経営指針発表会に全社員と共有されるそうです。
経営指針の中身は社外秘ということで解りませんが、表紙からしてこれは違うと感じます。10年単位で年平均の売上高がグラフになっています。ほぼ倍々に成長してきて40期からは横ばいです。そしてこれからの10年間の目標売上が右肩上がりで示されています。その先は∞(無限大)です。 しかも一冊一冊に社員の個人名が印刷されています。一緒に作った証であり計画を実現させるため責任を担う一人としてその意気に満ち溢れています。
経営指針作りはいつも大変だけど作っってしまえばそれに沿ってあとは実行するだけ。自分も社員も余計なことを考えず商売に集中できるから楽といいます。とはいえ、これまでにも何度か経営指針作りをやめようと思われたことがあるそうです。それほど大変な作りこみをされているのでしょう。しかし経営指針にはこれまで培ったノウハウが蓄積されているので、問題が発生してもそれを社員が解決して、社長まで上がってくる問題は年々少なくなってきているそうです。
そして、経営者と社員が同じ目標を共有できているので企業として力を集中できる強みも生まれます。その高い目標を達成するためには社員がこれまで以上の力を発揮しないと実現できません。社長が鼓舞するだけでなくそれを実現できるように環境を整え、コミュニケーションをはかりフォローすることを欠かさないようです。
小林社長は経営を引き継いだころは決して楽な経営ではありませんでした。弱者ながらの経営手法で家庭を守り・社員を守り、取引先を守ることに努められてきました。経営で大事なことは赤字を出さないこと。なるべく余計な融資は受けないこと。世の中の景気に左右されることなく利益を出すこと。仕入先・卸先が得すれば自分も得が巡る-三方得の教えを先代から受け継ぎ、そしてこれからの人たちに引き継ごうとしている。
世の中の常識にとらわれることなく、自らのセンスを信じて今日まで成長を続け、その経営の魂はDNAとして幹部や社員にも引き継がれて行こうとしています。
目から鱗が落ちるお話満載でした。
講演の終わりに小林社長の常識チェックシートで、世間の常識にとらわれることで経営をどれほど危うくしているか診断できました。
この後は納涼会。品川支部ならではのアットホームなひと時を過ごすことができました。