火
06
9月
2011
建設業界に変化の兆し?
鉄骨工事を終えて床コンクリートが打設されたら外壁工事が始まります。鉄骨なので外壁は妥当なところで既成パネルになりました。
主な既成パネルにはALCとECPの2種類があります。ALCは軽量コンクリートを発泡させて一定の厚みに切ったモノです。軽量で比較的断熱性にも優れています。現場で切ったり穴開けが容易にでる半面、脆い。でも補修は簡単。そして水を吸い込みやすく吸った水の量だけ重くなり断熱性も下ります。そのため外壁に使う場合は塗装やタイルを張ります。一方ECPはセメントを心太のように金口から押し出して作ります。セメントそのままですので軽量化を図るために中がトンネル状に穴が開いています。丁度コンクリートブロックを上から見たような形です。ECPはセメントなので強度があります。重量もALCよりあります。厚みはALCより薄くても同様の強度はでます。しかも吸水性に神経質にならずに済みます。そしてシャープな雰囲気が出せます。ただALCは中に鉄筋が入っているのでバルコニーの手摺など片側のみで支える時も使用できますが、ECPには鉄筋が入っていないのでバルコニーの手すりなどに使う場合は鉄骨でフレームを作っておく必要があります。
設計途中で施工会社からALCもECPも工事価格は同じと聞かされていて、半身半疑ながらECPを全面に使いました。すると見積もりで2割ほど高く出ました。コストを下げるためにECPをALCに変えます。しかし駐車場の有効寸法を確保するために柱は動かすことができません。
それにALCはECPより38~40㎜厚くなります。その厚い分道路斜線制限などは厳しくなります。それと1階周りの不要な我を減らすためにECPを残すこととなり、結果ALCとECPが混在してしまうことになりました。
今そのECPの納期に目途が立たないと施工者から知らせが入っています。夏の節電対策で供給不足が原因なのか。とにかく外壁がないと窓も入らず内装工事ができません。そこで施工者は工事の手順を変えて屋根を先にできないか検討中しています。
来週には床のコンクリートが打たれてしまい鉄骨の姿は徐々に隠れていきます。この鉄骨の開放的な光景とももうしばらくすると見えなくなってしまいます。
名残おしいものですが、それも宿命と考えるようにしています。
建設途中の現場には将来のアイデアがいっぱい散らばっています。毎週の現場監理でそれを見過ごさないようにしています。