2011年

6月

21日

まちづくりと地域防災

 品川の旗の台まちづくり協議会(平峯和義会長)第2回総会です。基調講演は「地域としての防災を考える」講師はなんと地元・昭和大学の医学生・鷺坂彰吾さんです。

 

 学生ながら防災士の資格を高校生のときに取得し、アマチュア無線は小学生の時に免許を得たと逸材です。福岡市の奥地が出身地ということもありお父様が開設されるクリニックには無線が欠かせなかったそうです。それと中学生の時に体験した福岡県西方沖地震が今日の防災ボランティア活動につながっているそうです。

 

 鷺坂さんの報告によれば、3.11の大震災で東北で救助された被災者の98%が民間人によるものであり、公務員や消防団員の方によって助けられた数はわずか2%だということです。大惨事の時には公務員も同様の被災者となってされに被災地域も拡大するので人的配備も分散化され人員が不足するためです。

 そのため自分の命は自分で守る必要性を説きます。それが被害拡大の防止策につながります。

 

 首都圏内に住む人が3.11にどこで被災したか調査されました。自宅以外が57%です。帰宅困難者は50万人、そして94,000人が帰宅できずに一夜を明かしたとのことです。

 この時の東京は好条件が重なりました。平日の終業前・3月の温かい晴れた日学校は春休み・停電は起こらず・干潮だったこと。

 

 最悪の事態は容易に想像できます。帰宅難民に備え自宅から徒歩圏で1時間以上離れるときは防災用具の携帯を勧めています。ホイッスル・携帯充電器・懐中電灯・メガネ・冬は遮熱シートなどです。メガネはコンタクトレンズ使用者に向けたホコリ対策です。

 

 そして自宅の防災対策として枕元に懐中電灯・ラジオ・スリッパを備えることを提案しています。スリッパは家具や置物などのガラスの破片で足をけがしてしまうと災害時にはダメージが大きいとのこと。なるほどさすが医師の卵です。そして水・乾電池の備蓄は必須とのこと。

 さらに高層マンション住人には組み立て式簡易トイレを勧めています。神戸では水が止まりトイレに困ったことの教訓です。そして意外なところでエレベータにも簡易トイレ。エレベータに閉じ込められたときのためです。すでに商品化されているそうです。なるほど。

 

 そして、大災害時には携帯はつながらないと思った方がいいそうです。今回は運よくメールは使えましたが通話はダメでした。意外なところで公衆電話が使えたそうです。テレホンカードはその時に役立ちます。NTTは震災から1時間して公衆電話の無料化を行い、入れた10円が通話後戻ってくるように遠隔操作しました。

 

 被災すると物資・人員・情報は欠かせません。特に現在の情報網は非常時には脆弱です。日頃使っている情報ネットワークは非常時にはパンクするので、非常時用の情報ネットワークを日常で使うことを提案しています。

 例えば無線・トランシーバーです。仮に旗の台の昭和大学の高層建物の屋上に中継アンテナを立てれば区内はほぼカバーできるそうです。防災無線のバックアップや防災無線では流せない情報など有用性はありそうです。

     

 旗の台まちづくり協議会に参加された方々は鷺坂さんの報告と提案を重く受けとめ、これからのまちづくりに活かすよう注視することになりました。

 この街には大学があります。ここに通う学生や教職員・患者・見舞客もこの街で被災する可能性はあります。まちづくりは町会や商店街や主だった企業を中心に行われていますが、その街に通う勤務者・学生らも自らの命を守るために参加するといいと思います。そして商観光で生計を立てている街であれば、自分の安全とともに日頃お世話になっている外来者の安全も同様に守らなければならないでしょう。

 今後行われる防災訓練には想定外を想定して、物資の調達・情報ネットワーク・参加者を募る必要性があるでしょう。そして自分のまちの安全性を多方面の視点でチェックする機会にされるといいでしょう。

 それでも想定外の事態は起こるものなのですから。 

  震災は忘れたころにやってくる。継続することが力になります。

  

2011年

4月

10日

マンションと町会

 大田マンション交流会に通って1年半になる。2ヶ月に1度催されている。すでに11年になるという。会長は高橋明彦さんが務める。メンバーはマンション管理組合の理事長や理事の方が中心で、情報交換や悩み相談の会である。

 

 私は知人のマンションの大規模修繕の相談がきっかけでこの会を知った。マンションの大規模修繕は約13年ごとに行われ、多額の費用を要する。毎月マンション所有者は修繕費を積立てるのだが第3回目の大規模修繕には積立金は底をつくことが多い。その理由は大規模修繕工事が管理会社主体で行われ、ノーチェックあるいは出来レースで施工会社と金額が決められることがある。また、管理会社そのもののサービスが過剰であったり競合しないため割高であったりするからだ。

 

 そこで、終の棲家である自分達のマンションを自分たちで守ろうと立ち上がった人たち、これから立ち上がろうとする人たちが集まる。管理会社からマンションを守ったそのあとは町内会へと活動を広げる。東京では年間20万戸のマンションが建てられている。近年マンションは都心回帰・駅近である。当然すでにある町内会にマンションが建つこととなる。町内にマンション住民が増える。そして、若い住民である。

 ほとんどの町会にはマンション住民は入っていない。それは両者の損失だと高橋会長は感じる。町会には歴史と行政のつながりがある。しかしマンションにはない。その地域に住む以上、日常も非常時もそのつながりは欠かせない。そして町会としてもマンションの住民が町会のメンバーになれば、町会の高齢化・人材不足は解消され、町会費も集まり運営はしやすくなる。さらに高橋会長のマンションでは集会室を無料で町の住民に開放している。されに音楽家を招いてエントランスでロビーコンサートを開き、マンション住民と町会のコミュニケーションづくりに役立てている。地域のコミュニケーションが進むメリットを説く。挨拶をするようになる、防犯効果が高まる、一緒にイベントを行うようになる。自然と街は良くなり資産価値も上がる。

 町会とマンションをつなぎ高める目から鱗の答えである。