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品川区-不動前ー狭小住宅② 戸建BIM

東京都品川区不動前に、間口二間、3階建て木造住宅。

4人家族で2階はLDKが1室というコンパクトながら広々と開放的な住まいです。

それをデザインされたのはクライアントご自身です。

 

私が設計を始める前に示された設計条件には、すでに各部屋の配置フロアと、最低限の延べ面積が示されていました。

敷地条件から北側斜線と道路斜線によって建物の最大限の大きさが決まります。

天空率を用いて道路斜線はある程度緩和できます。

シンプルな構造と費用それと施工手間を考えて、3階の軒高を揃えることにします。

それでも3階北面は斜線制限のため屋根裏部屋になってしまいます。

 

一般的な個室の広さには及ばないものの、クライアントから「それで構わない。」とご判断されました。

個室をコンパクトにしてLDKを一室にして広く見通しよく、ご家族が一緒に過ごされる時間を大切にされたようです。

 

斜線制限には注意を払います。

屋根はクリアしても軒樋でNGになることがあります。

勾配の違う屋根の入隅は、見栄えが左右するところ。

ピーンと張って伸びて欲しいと、また屋根の勾配を微調整。

 

ファストプランから構造エンジニアから初期の構造設計案が届く。

梁の仮定断面と伏図、それに工務店が提案する既製品の建具、これらをクリアランスを見込みながら詳細を詰める。

気がつけば階高は1階2500、2階2600という寸法。

2階の天井高も2220と折上天井部分が2350と抑え気味。

昭和の高名な住宅建築家からは、まだ高いとお叱りを受けそう。

上下の階段位置がづれていると、階段部分の天井高がNGになるので、梁と一緒に注意しながら階段位置を微調整。

 

基本設計の段階でこれほどシビアに設計したことはありません。

高さを繊細にクリアさせること、かつ工事費も極力抑えることが命題です。

それを可能にしたのは、BIMによるところが大きいといえます。

戸建住宅なので全てモデルにしてもデータ量はそれほどでもありません。

それに、3Dでデザインするには、代表できる同じような箇所は少ないので全てを3Dで作らざるを得ません。

そのためあらゆる角度からどの箇所も検討できるメリットもあります。

 

3Dは2Dと違い、一目瞭然おかしなところにはすぐ気が付きます。

それと予期していなかった偶然の空間にも出会うことができます。

BIMというと大手ゼネコンの大規模プロジェクトの話がほとんどの中、戸建住宅でもBIMのメリットが発見できました。


Ecology & Economy, Smarter Architecture.

「建築を賢く造り 賢く使う」

 

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