これからの建築に必要なこと

建築を長く使って 住宅費の負担を減らすこと

 木造住宅の平均建替周期は27年程度といわれますが、これは物理的寿命とは違います。まだ使えるものの他の理由で取り壊されています。

 建築を長く使えば、その分イニシャルコストの負担は小さくなります。長い間に、家族や生活・身体能力が変わればそれに合わせて、リフォームやリノベーションをして長く使う工夫ができます。

 近年の木造住宅は、合理化されて性能や仕様は安定しています。これからの住宅に求められることは、巨大化する地震へのあん備えと、エネルギー消費をはじめとするエコロジカルな生活への対応でしょう。 

 


無駄を減らして 有効性と効率性を高めること

 建築には必ず機能しない部分や、廊下や階段などつなぐためのスペースが必要になります。限られた予算とスペースの中では、その部分を最小化させたり、主たる用途のスペースの一部にするなど、スペースの節約と効率化を図ることが必要になります。

 間取りと呼ばれる部屋の配置と動線が、建築の骨格であることは言うまでもありません。一方で、その骨格が未熟なまま、デザインだけが目立つ建築もあります。生き物と同じで骨格と肉付きがあって表層の化粧も生えます。

 

 


イメージを確立して 共有すること

 建てたい建築をイメージして、それを人に伝えることは容易ではありません。イメージがご本人の思いだとすると、それがない建築は建築ではない気がします。仏造って魂入れずです。

 要望にも意識されたものと、まだ意識されていない潜在的なものがあります。間取り案を作りながら隠れた要望を引き出し優劣をつけながら整理します。この間取りを作りながら設計条件を整理する作業は、建築主と設計士の共同作業になります。

 


建築を見える化すること

 2次元の間取り図(平面図)は、的確にその建築を表現します。しかし、高さ方向の情報が不足するので、空間を想像するにはスキルと経験が必要になります。それを補うものとして、模型や完成予想図があります。あるいはアニメーションもあります。

 BIM(ビム)と呼ばれる3DCADがあります。これはコンピュータの中にデジタルの模型を作ります。その詳細度によって、初期の検討モデルから実物そっくりのモデルまで様々です。そして、デジタルモデルのからいろいろな設計図が作られます。

 3Dで設計すると、図面を読むのに不慣れな素人の方にも、建設業に携わるプロの人たちにも、空間を直接理解できるので思い違いがなくなり、意思決定が早くなります。

 


土地を知り 特性を生かすこと

構造解析と工法から安全性を確認・確保します

 土地選びをする時は、建蔽率や容積率だけで建設可能なボリュームを知ることはできません。斜線制限や日影などシミュレーションしてみないと正確な判断はできません。さらに、ボリュームがそのまま建築の延べ面積になることはありません。むしろ合理的に形や動線が整えられ、面積は少なくなります。そして、日影や斜線、天空率で可能性を追求することになります。ボリュームだけでは必要な部屋や席数・ベッド数などはわからないので、簡単でも図面で確認されることをお勧めします。


近くの信頼できる施工者を選ぶこと

長期間安定し優れた構造であること

使い方が柔軟に変化できること