用途変更エレベータ編

昇降機の完了検査が済んでいない用途変更

 確認申請には建築の他に昇降機があります。確認申請と完了検査が終えているどうかで用途変更までの手続きが変わり、費用と時間も大きく変わります。

 建築の完了検査は済んでいるものの、昇降機は済んでいないケースがありました。この場合の用途変更の手続きについて、民間の確認審査機関に相談しました。本来、昇降機の検査済証がないと昇降機は運行できないことになっているので、通常ではありえないケースだそうです。そして初めてのケースで対処方法もわからないとのことでした。

 そこで、建物所在地の特定行政庁に問い合わせしたところ、建物の完了検査が済んでいて、昇降機の完了検査が済んでいない場合、年1回の昇降機の定期検査報告書を行政庁が確認できれば既存不適格扱いとなる。そして、用途変更確認申請の手続きに進めるとのことでした。

 もし、建築物も昇降機も完了検査が済んでいない場合は、まず、建物の構造の安全性を行政庁が確認する必要があります。そのためには法適合調査で行われるのと同様の躯体の調査と構造計算による検証結果が必要になります。その後、昇降機の定期検査報告書を確認して、初めて昇降機は既存不適格になります。それから、法適合調査をして用途変更確認申請となります。この場合、用途変更の手続きは行政庁が行うことになります。

 

昇降機を増設する

 既存建物の外にエレベータを増設する場合、増築の確認申請を行うことになります。

 では、既存建物の中にエレベータを増設する場合はどうでしょうか。そんなご相談をいただきましたので、特定行政庁に問い合わせしました。

 エレベータを設置するため床の1部を除去して、その状態で構造の安全性を資格ある建築士が判断すればよいことでした。計算書も構造建築士の見解も提出する必要もないそうです。とはいえ、建築士が判断するとなると、そこに職務上の責任が発生することになりますので、必要に応じた補強と新たに構造計算をすることになります。その結果を見て判断へとつながります。